第一弾として村営住宅を5棟建築しましたが、2016年2月に「林業従事者専用住宅」として第二弾の事業モデルが完成。
この住宅は、昨年度、様々な地域の新規就林業者の方々に聞き取り調査をすることから始め、この度の完成に至りました。
基本的な部分は、第一弾の村営住宅で掲げた通り、森林の中の快適さ、住まう人の健康に配慮した素材、技術の伝承、にこだわって建築しております。
- 【物件名】
- 五木村林業従事者住宅
- 【完成年】
- 2016年2月
- 【設計】
- 株式会社産紘設計
- 【施工】
- 1号地:技建日本株式会社、2号地:株式会社上野建設
- 【工法】
- 木造軸組構法(渡り顎+落し込み板壁)
- 【主な使用木材】
- 五木村の杉、ヒノキ
- 【建築面積】
- 96.85m2/棟
- 【延床面積】
- 101.65m2/棟
- 【建築棟数】
- 3棟
- 【間取り】
- 第9回人吉・球磨地域木造住宅コンクール出展作品LDK×3棟
昔ならではの土間を家と外をつなぐための
重要な位置に据えました
土間から台所、土間からリビングと土間とのつながりを大切にしました。土間は交流の場でもあり生活の場でもあります。生活の一部として大切な空間と位置付け設けました。
山の幸を料理しながら、家族との会話を楽しむ
台所とリビングの間には、大きな調理台にもなるテーブルを備え付けております。台所側からは作業台、リビング側からはテーブルとして利用。家族と、友人と、隣人と、このテーブルを囲んで、語り合うことのできる空間です。
作業する場が、住宅の内にも外にもあるんです
薪ストーブが設置された土間は、ご近所さんとの交流の場でもあり、お天気がすぐれない日の道具の手入れの場、作業の場にもなります。
そして、外部空間ではあるけれど屋根がかかった、駐車場兼作業場も。風通しの良いこの空間は、夏場の作業の合間の休憩場所にもなります。外作業の合間の休憩にはうってつけの場所です。
山で朽ちる予定だった雑木を拾って、薪として利用
薪ストーブの薪は、仕事の傍らに調達。薪置き場、薪割の場も確保された住宅です。薪ストーブは、20畳以上もの空間を暖めることができます。ストーブの上では、焼き芋を作ったり、シチューを煮込んだりと活用でき、冬場の暮らしを楽しませてくれます。
汚れたままでお風呂へ直結できる間取り
屋根付きの外部空間から直接、洗面脱衣室へと入ることができます。汚れを居室に持ち込まない、これは家族にとってとても嬉しい工夫です。洗濯機も外部にもう一台置くことができ、汚れた作業着は外部の洗濯機で洗濯することが可能です。
家庭菜園できます
自給自足の生活。これは、林業に従事する方でなくても、五木を選択する理由のひとつかもしれません。小さいながらも我が家の農園。ここであなたなら何を育てるのでしょうか…